fantasy:ファンタジー
四大天使以外の大天使 -無断転載・流用は禁止です-

■メタトロン■
名称 役割
天使たちの王 天界と人間をつなぐ
ユダヤ教神秘派認定の”天国の宰相”
彼は、キリスト教においては、ミステリアスな存在とされているが、ユダヤ教特に神秘思想とされるゾハル(「光輝の書」:カバラ思想の根本経典)の信奉者たちの間では、まさに”神の代理人”とされるほど最重要視され当然ながらミカエルやガブリエルをしのぐ大天使とされる。
メタトロンの語源は、メタトロニオス(Metathronius)という言葉で、これは”玉座にはべるもの”という意味を持っている。この”神の代理人”は人間と神とを直接につなぐ大事な役割を果たしている。
メタトロンには双子の弟がいて、その名前はサンダルフォン(Sandalphon)という。彼は、天国の歌をつかさどるのが職務といわれている。
彼の別名は「メトラトン(Metratton)」「ミトロン(Mittron)」「メタラオン(Metaraon)」などが、よく知られているが、他に72もの別名があるとされている。
”不出世の偉大なる者”、”天の書記”、”神の顔”、”契約の天使”、”人間の扶養者”、”天国の宰相”、”炎の柱”、”小YHWH ”、”闇の支配者”…など、非常に多くの称号を持つ。
・ユダヤ貸与契約:ユダヤの民間伝承による。神はじぶんの造った人間について大地との間で貸与契約を結んだ。その”契約書”を作ったのがメタトロンである。
・巨大な体躯の持ち主:足を地に付けながら、頭は天界の神に届く強大な体を持つ。
・モーセ一行を先導:モーセら一行がエジプトから脱出する際に、「火の柱」として先導した。その後さらに、海を分かつ「奇跡」を演出したのがメタトロンという説がある。
・エノクの転生した姿:一説には「エノク書」を書いたエノクが昇天後、天使になったという説がある。
・闇の支配者:ユダヤ教では熱烈な支持を受けているメタトロンだが、グノーシス派の教えではサタンと同一視されている。また、紀元前にイランで生まれたゾロアスター教とも関係が深いとされている。

■ラジエル(Rasiel)■
称号 役職 シンボル
神の秘密 天の秘密の領域をつかさどる 秘密の書物
秘密の書物を人間に伝える
ラツィエル(Ratziel)、ガリズル(Gallizul)、サラクエル(Saraquel)等の別名がある。ラグエルの別名、アクラシエル(Akrasiel)も、ラジエルの別名であるという説もあり、ラジエルとラグエルは同一の天使ではないかという説もある。
カバリストにより”秘密の領域と至高の神秘の天使”とされるミステリアスな天使。
・セファー・ラジエル(天使ラジエルの書):1500項目に渡って、世界のさまざまな謎を解き明かし、さらに奇跡や魔術などを可能にするというラジエル著の本。残念なことに、秘密の文字で記されているため、ほとんどの人間、あるいは天使でさえも判別不可能という。楽園を追放されたアダムに渡されたこの書は、天使の手により海に一度捨てられ、天使ラハブ(Rahab)の手により再びアダムの下へ戻された。その後、エノク書を書くのに利用され、次にノアの手に渡り、その次には”神の友”アブラハムの手に渡り、次にダヴィデの手に渡り、ソロモン王の手に渡り…。

■ラグエル(Raguel)■
称号 役職 シンボル
神の友 天使の善行を監視 なし
天使が恐れる内務監査役
ラグイル(Raguil)、ラスイル(Rasuil)、ルファエル(Rufeal)、アクラシエル(Akrasiel)等多くの別名を持つ。
”神は我が光である”、”地球の天使”、”光の世界に復讐する”など、天使らしからぬ称号を持つ。天使の監視役、同僚の行為をチェックする役目を持つラグエルならではの称号である。
・法王庁の聖人歴から除籍:745年、ローマ法王庁の教会会議でザカリアス法王によって告発される。詳細は明確にされていないが、オリベル(Oribel)とトビエル(Tobiel)という堕天使にそそのかされて聖者になりすました、というのが罪状。イニアス(Inias)、アディムス(Adimus)、セミエル(Semiel)、タブアエル(Tubael)という天使も同罪として連座されたという。
・エノクを運んだ天使:エノクを天に運んだ天使として知られている。エノクを運んだもう一人の天使は、アナフィエル(Anafiel)という。

■サリエル(Sariel)■
名称 役割 シンボル
神の命令 人間の霊魂を見守る
”邪視”と関係の深い天使
スリエル(Suriel)、サラカエル(Sarakiel)、ゼラキエル(Zerachiel)という別名を持っている。
人間が過ちを犯さないように監視するのが役割。
・月の運行を人間に伝える:エノク書において月の運行に関する知識を人間に伝えた堕天使であると指摘されている。
・邪視(Evil eye)に関係のある存在として恐れられる:ある種の人間の視線が凶暴な破壊力を持つとされ(邪視)、この視線に射止められてしまったものは、怪我をしたり病気になったり何かしら不幸に見舞われる。強い邪視は、知らず相手を服従させたり、天災をもたらすこともあるという。サリエルの名前の記された護符を持っていると邪視のパワーから逃れられるという俗信があった。

■レミエル(Remiel)■
名称 役割 シンボル
神の慈悲 復活を待つ魂の管理 雷霆(らいてい)
”幻影”をつかさどるのは天使か、悪魔か…
ラミエル(Ramiel)という名も広く知られている。
世界の終末、神の”最後の審判”まで眠っている人間の霊魂を管理している。
ラミエルの名でのレミエルは「真の幻影を支配する」存在とされている。
・人間の霊魂の管理:世界の終末、神の”最後の審判”まで眠っている人間の霊魂を管理している。


注釈
YHWH
YHWHとは神の呼称である。YHWHは「神聖四文字」とされ、ユダヤ教徒はその名前を口にするのを慎み、多くの場合、この四文字任意の母音をつけて”アドナイ:主”と呼んだ。
名前はそのものの本質を指すものでありそれを口にすることで邪悪な力の影響、例えば魔術の標的にされたりすることを恐れたのである。
ゾロアスター教(zoroastrimism)
拝火教、マズダ教とも言われる。世界は善悪ニ神の戦場であり、人間の任務は善神を崇拝して悪神を退けることにあるとされる。最高神はアフラ・マズダで、補佐する七大天使はスプンタ・マンユ、ウォフ・マナフ、アヤ、アールマティ、クシヤスラ、ハルワタート、アムルタート。ユダヤ教、キリスト教に多大な影響を与えたとされる。
幻影(vison)
ユダヤ教、キリスト教、イスラム教におして「幻影」は大変重要な意味を持っている。単純な意味の”夢”や、”幻”ではない。神が、選ばれた人間に対し、幻影という手段によって壮大なスペクタクルを遭遇させるという。深い信仰と真実への求道心によってのみ成就される神からのメッセージ、それが”黙示”の意味である。今後、おこるであろう出来事を次々と人間いビジュアル化して認識させるというものである。


■関連書籍
天使
天使
posted with amazlet at 05.04.24
真野 隆也
新紀元社 (1995/02)
売り上げランキング: 18,916
通常24時間以内に発送
おすすめ度の平均: 4
4 あやうきものたち
4 天使の資料として
堕天使―悪魔たちのプロフィール
真野 隆也 シブヤ ユウジ
新紀元社 (1995/07)
売り上げランキング: 20,068
通常24時間以内に発送
おすすめ度の平均: 3.5
4 堕天使のプロフィール
3 わかりやすい堕天使小事典
他、ファンタジー関連書籍
ファンタジートップページ ★ 携帯版:ファンタジー図鑑 ★ ファンタジー関連書籍 ★ みつけたきせき
【タロットカード】
タロットについて
【宝石】
宝石と星座
宝石の意味
【天使】
大天使
4大天使
4大天使以外の大天使
セフィロトの木と大天使
天使の職務
イスラム教の天使
天使の軍団
天使の住む場所
【悪魔】
堕天使たち
悪の支配者たち
グリゴリの系譜
デヴィルとデーモン
悪魔の階級
【妖精】
エルフの仲間達
ドワーフの仲間達
ホブゴブリンの仲間達
レプラホーンの仲間達
レッドキャップの仲間達
ニンフの仲間達
ネック/マーメイドの仲間達
ドラゴンの仲間達
オベロンの仲間達
ファンタジー